辞書の世界で認められる「同性婚」

「同性婚」はまだ多くの州で正式に認められてはいないが(2009年3月現在アメリカで同性婚を認めているのはマサチューセッツ州とコネチカット州だけである)、辞書の世界ではそうでもない。という記事を見つけたので紹介。

参考記事:http://www.nbcwashington.com/news/us_world/At-Least-the-Dictionary-Gets-Gay-Marriage.html 

最も権威のある辞書の1つであるメリアム・ウェブスターは、数年前婚姻について、伝統的な男女間の定義の他に、同性間のパートナーシップを含めるという二番目の定義を付け加えていた。

"the state of being united to a person of the same sex in a relationship like that of a traditional marriage."



この定義の変更は2003年になされていたものであり、最近急激におこったものではないのだが、今週、保守系のメディアWorld Net Dailyにより報じられるまではあまり注目を集めていなかった。

「婚姻を伝統的な男女間の物にとどめるべきか、同性間の関係も含めるべきかという問題について、国を代表する辞書会社はあっさりと定義を書き換えるという解決策を取ってしまった」World Net Dailyは報じている。

メリアム・ウェブスターは、これについては「既に、当時“同性婚”という用語が印刷物などでも広く使われていたので、新しい言葉として定着していると判断した。婚姻の定義は単に現代における用法を正確に反映したものにすぎず、(婚姻に同性婚の定義を含めたことにつき)こんなに注目されることには驚いている」という趣旨のコメントを発表。また、メリアム・ウェブスターは、同性婚についての言葉を収録したのは辞書の中では遅いほうであったとも釈明している。

アメリカン・ヘリテイジ・ディクショナリーは、2000年に婚姻の4番目の定義として以下のような定義を付け加えている。


"A union between two persons having the customary but usually not the legal force of marriage: a same-sex marriage."



またオックスフォード・イングリッシュ・ディクショナリーは今月婚姻の定義の中に同性間の長期間にわたるパートナーシップという定義を加えた原稿を作成している。

★ ★ ★

てな形で、

今回の記事をまとめると、保守派のメディアが辞書の中に同性婚を認めているような記述を見つけ、「同性婚はまだ議論のまっただなかなのに、勝手に辞書の定義に付け加えてけしからん」みたいな感じで抗議。で、突然のその抗議に対し受けて戸惑っている辞書会社、という感じですね。

だが、辞書の定義の変化を通じて、「同性婚」という概念が広まってきていることがよくわかった。まあよいことだと思う。

ちなみに、日本はどうだろうと思って調べてみた。


こんいん 【婚姻】
(1)結婚すること。夫婦となること。社会的に承認されて、男性が夫として、女性が妻として両性が結合すること。

(2)法律上、一組の男女が合意に基づいて婚姻届を提出し、夫婦となること。両者が婚姻適齢にあること、重婚や近親婚でないこと、女性が離婚したあと一定の期間以上経過していることなどを要件とする。



goo国語辞書(三省堂が提供する「大辞林 第二版」)

その他、各種辞書での定義はこちらで見られます(オンライン版のもののみ)。

まあ、辞書は、結局生きて使われている言葉の意味を後追いして記録してるだけのものですから、定義も時代によって変化していくのは当然のこと。だから全然絶対のものなんかじゃない。(そういう意味で法律と似てる)でも、辞書の定義が変わったという事実は、それは人々や世間の考えが変わったことの1つの現れだから、まあ、同性愛に対する社会の許容のメルクマール=判断基準の1つとしてはよいのかなと思った。

だからといって辞書の婚姻に同性婚の定義をいれろ~とかいって抗議活動するのはどうかと思いますぞ。それは結果としてついて来るものであって目的ではないだろう。

★ ★ ★

ちなみに、今回の記事のきっかけを作ったWorld Net Dailyは単なる保守派というより、「極右」と言うべき偏った論調のメディアであり、「あまり信頼できない」という批判も受けている(参考記事1参考記事2参考記事3)だが、保守派の考えを知る上で非常に参考になるサイトです。

同性婚がらみのトピック一覧は以下で見られる。
http://www.worldnetdaily.com/index.php?fa=PAGE.view&pageId=80220
頭の体操のため、読んでみるのも面白いかもしれない。
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