Prop 8の舞台は連邦裁判所へ

Prop 8が合衆国連邦裁判所において争われることになった。(参考記事:LA TIMES
この裁判において同性愛者である原告の代理人を務めるのはセオドア・オルソン元訟務長官と、デイビッド・ボイズ弁護士。二人は2000年のブッシュ対ゴア事件において、大統領選挙の票の数え直しをやるべきかどうか、ブッシュ、アル・ゴアそれぞれの代理人として戦った敏腕弁護士たち。今回はチームを組み、Prop 8の違法性を争う。

この裁判はAmerican Foundation for Equal Rightsによる。(プレスリリースはここ)。同性同士であることを理由に婚姻を拒否された同性カップルたちが原告となっている。

ここまでの復習をする。カリフォルニア州最高裁は、2008年5月に、同性婚を禁じている法律はプライバシー権(自己決定権)、デュー・プロセス、そして、カリフォルニア州憲法が保障している法の下の平等に違反し、違憲だと判決を下した。これにより、同性婚が可能となった。

だが11月に、住民投票によりProp 8という憲法を修正(amend)する条項が可決され、カリフォルニア州憲法は「婚姻は男女間のものである」と変更された。その後、ゲイ・アクティビストたちは、Prop 8自体が憲法の定める平等条項に反するなどして争ったが 、結局カリフォルニア州最高裁は、6対1の多数決で、Prop 8は有効だとした。

その翌日(つまり本日)彼らはこの訴訟を起こすことを発表した。


本日行われた記者会見。

ゲイ・アクティビスト達は、同性婚問題を連邦レベルの訴訟に持ち込むことをこれまで注意深く避けてきていた。 八年間続いたブッシュ政権下において、連邦裁判所における裁判官たちは、保守派が主流であったため、とてもではないが同性婚に有利な決定が出るとは思えなかったからである。

(そして一旦、連邦レベルで同性婚の禁止が合憲であるとされてしまったらそれを覆すのは非常に大変になる!)

連邦最高裁においては、今までもゲイの権利拡大が争われてきたが、最高裁は大抵5対4で、性的指向を「保護が必要な傷つきやすい特性」であるとは認めず、ゲイに対する権利拡大を否定してきた。(最高裁判事の構成はリベラル4名、保守4名、そして中道1名と言われている)

連邦最高裁だけではなく、全米にまた十三ある合衆国高等裁判所のうち、一つの例外(サンフランシスコにある第9巡回区高等裁判所)を除き全ての裁判所では、保守的な裁判官が多数を占めている。

で、そういう中で、「下手に連邦レベルで訴訟起こすのはヤバい」という感じの雰囲気が、ゲイコミュニティには確かにあった。なのに、なぜ今回アクティビストは訴訟に踏み切ったのか。

勝てそうな味方=敏腕弁護士を雇うことができたのも理由の一つだろう。同時に、連邦裁判所の保守派の覇権が、オバマ政権下で 変わると予想しているのかもしれない。

アメリカのゲイリブは、「連邦裁判所」に場所を移したことにより、新たなステージにはいった。

これからも注目していきたい。
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