ワシントンDCの同性婚 ー人種・宗教・民主主義ー

ワシントンDCのThe D.C. Board of Elections and Ethics(選挙管理委員会?)は、他地域で行われた同性婚を認めるべきかどうかの住民投票を却下した(参考記事)。
ワシントンDC地区協議会は既に先月、地域外で行われた同性婚ワシントンDC内でも婚姻として認める法案(measure)を可決していた(参考記事)。

今回、この方針について、住民投票にかけるかどうかが問題になったが、結果的に否定された。ワシントンDC選挙管理委員会は他州での同性婚を認めるかどうかの住民投票をすることは、性的指向に基づいた差別を認めるものであり、ワシントンDC人権法に反すると判断した。ワシントンDCの選挙法によると、ワシントンDC地区内の人権法に抵触するような住民投票は実施することができない。

住民投票賛成派は早速、裁判所に控訴し、住民投票を実施するよう求めていくもよう。

同性婚推進派にとっては住民投票が却下されたのは嬉しいニュースである。(カリフォルニアでも住民投票で同性婚が否定されたように、ワシントンDCでももし住民投票で、他州の同性婚を認めるか投票すれば否定が多数を占めるだろうからね!)「ワシントンDCでの同性婚実現が近づいた!」とGay and Lesbian Activists Alliance のRichard Rosendallは喜ぶ。

この他州での婚姻を認めるという法案(measure)が7月までに連邦議会から何も言われなければ、自動的に法律(law)になる。(ワシントンDCは、連邦議会の管轄下にあるので、ワシントンDC地区協議会(Council of the District of Columbia)が何か決めたことも、連邦議会(Congress)」の力によって変えられてしまうことがあるようだ)

現在アメリカでは、コネチカット、アイオワ、メイン、マサチューセッツ、ニューハンプシャーの6州で同性婚が認められているが、これらの州での婚姻が、ワシントンDCで認められるかは、特に注目を浴びている。

その理由の一つは、上で書いたように、ワシントンDCの法律には連邦議会が関わって来る可能性があるから。今アメリカで次々実現している同性婚は、全て州レベルのものであり、連邦レベルではまだ同性婚の実現は遠いと言われている。が、連邦議会が同性婚を認める動きに対してどう反応するのか?ワシントンDCが同性婚を認める方向へ進むのを止めるのか?黙認するのか?注目が集まっている。(※既に、連邦議会においては「ワシントンDCにおける婚姻は男女間のものに限る」という同性婚禁止法案が出されている

もう一つの理由は、ワシントンDCは、住民の55.6%が黒人であり、黒人の多い地域として、初めて同性婚が問題となる地域だからである。

※黒人は、信心深い人が多く、同性婚に反対の率が高いと言われている。

住民投票を呼びかけてきた教会のリーダーの一人であり、黒人のビショップ(監督?)Harry Jacksonは、「ワシントンDC議会は、市民の声を無視している」という。

「ワシントンDCの過半数は黒人だ。それなのに、議会は満場一致で『同性婚を認める』だ??それは議会が人々を無視しているにすぎない!」参考記事

Civil Unionに賛成し、同性婚には反対というHarry Jacksonのスピーチはこちら。


★ ★ ★

というわけで、人種問題、宗教問題、民主主義の問題などが緊密に絡み合ったワシントンDCの同性婚問題。どうなるのか気になります。なんといってもアメリカの首都ですからね。

ていうか、個人的な感想をいうと、ワシントンDCに黒人が多いのは理解した。そして彼らの意思が、ワシントンDCの法律制定にあまり反映されていないんじゃないか?っていう問題意識も理解する。(←今ウィキペディアで写真見たら、13人の協議会メンバーのうち黒人は4人しかいなかった。上の黒人司祭の「怒り」というのはこういうのも関係してるんじゃないかなあ)

でも、ここで問題になってるのはまた違う問題。少数派の人権が、多数派の投票の手にゆだねられるっていうのは、それ、全然人権の保障じゃないんだけど。って感じっす。カリフォルニア州のProp 8もそうだけど、そもそも少数派の人権ってはじめっから住民投票にかけるべき種類の問題じゃないんだよなあ。

今、写真が見当たらないけど、Prop 8の抗議で見かけたサインの中にこんなのがあった。

「8匹の狼と、1匹のヤギがいた場合『誰を夕食に食べるか?』を投票で決めることはできない!」

黒人とゲイリブネタについては、もう一つ紹介したいネタがあるので、改めて書きます。
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