age嬢になりそこねた私

最近ついったーで小悪魔agehaが話題になっていたのでキャバクラ嬢について書いてみる。実は私は昔キャバクラで3、4ヶ月だけだがバイトしたことがあるんだ。その時の思い出を書いてみる。(だが私はage嬢とはほど遠いので、age嬢な私を期待しないでくださいね)。
■きっかけ
・海外旅行のお金が欲しかった。
当時の私は複数バイトを掛け持ちしていたが、それでも学校に行ってたりで貧乏でお金がなかった(泣)朝も夜もバイトしていたが、更なる収入アップを求めて水商売に目を付けた。

・男慣れしたかった。
私は女子校出身&レズビアンだったこともあり、とにかく回りに男がいなかった。大学やバイト先で男と触れ合うこともあり、上辺は一応普通に接していたが、男と「男同士」みたいなつきあいになってしまうことが多く、男と女を利用したつきあい、みたいなことができなかった。まあレズビアンなのだから、あたりまえっちゃ当たり前なのだが、当時の私にとってはそれがコンプレックスだった。

なぜだろうね~。

女子校における順位というのは、ある程度までは「面白さ」や「友達としての価値」だと思うのだが、もう一つが「男にモテるかどうか」だと思うのね。

少なくとも、思春期以降、皆が色ボケし始めると、それまではダントツ面白い子の方がエラいのだが、徐々に、「合コン話を持って来る子の方がエラい」「文化祭でいっぱいナンパされる方がエラい」みたくなってきた。

私は男に興味はなかったけど、女たちの集団の中でエラくなりたかったので、男にモテようと頑張っていた(今考えるとかなりバカらしい)。

でも、当たり前だけど、そもそも男性に恋愛や性の対象として興味がないので、うまくいかない。サークルなんかでも、冴えない子が男とどんどんカップルになって行くなか、私は取り残されていた。男とデートしたりもしていたけど、なぜか私を好きになるのは、なんか病的というか、ちょっとフツーじゃない子が多くていろいろ疲れた。

まあ、自分にカムアウトして、彼女などを作るようになってからは、男にモテたいとかそういう欲望は消えたが、そんな中でも「自分は恋愛感情とか性欲がらみになると男をうまくあしらえない」みたいなコンプレックスがずっといた。

そんなある日、旅行の為に、お金が必要になって、私はふと思ったのだ。よし、水商売しよう。そして、いわゆる世間的な「女」を演じられるようにするトレーニングにしよう、と心に決めた。

■職探し
家から近くにしようと思い新宿と渋谷エリアで一番初めの時給が高いキャバクラに面接に行った。その時の私は決してボーイッシュというほどでもないが決してフェミニンでもない。すっぴんに、タンクトップに、リストバンドに、スニーカーon原チャというおよそキャバ嬢らしからぬ格好で超気後れしながら店に足を踏み入れる。

面接担当は、優しげな顔の男。

「ボクは、キムラっていいます!よろしく御願いします」

目が透明でビー玉みたいで信用できない。なんかキャバっぽくない女が来たな~とか思ってんじゃないの?と自意識過剰になってみるが、彼の妙なテンションの奥が見えない。

履歴書みたいのに加え、中学、高校の担任の名前などわけわからんものを書かされてビビる。17歳以下を絶対雇わないようにしているらしい。年齢を詐称するなよ!みたいなことを一番厳しく言われ、身分証明書もコピー取られた(汗)。

で、すごーい怖くてビビっていたのだが、とりあえず源氏名何がイイ?と言われ、どうやら採用ケテーイ♪(ほっ)

女の子たちの顔写真と名前がぎっしり入っている名刺帳みたいのを見せられる。「どーゆーのが好き?」「いや…別に…」ともじもじする私。

「ん~キミのイメージはね…しおり!詩織でいこう!星川詩織ね」

なんか和風で地味な名前を付けられる。

(ん~どうせだったら、ミシェルとか派手なのがよかったんだが…)

と思いながらも、とりあえずコクっと頷く。で、翌日から出勤することになった。

キャバクラには、女の子の他に「黒服」と呼ばれるボーイたちが働いているが、女の子たちは、このボーイたちのチームに配属される。

「詩織ちゃんは、ボクのチームね!」

面接した男キムラが言う。キムラはボーイの中で一番若く、一番の新人らしく、怖くない感じ。なんかほっとした。

「香水とメーク道具必ず持ってきてね♪」

ドレスは自前でもいいが、ない子は貸し出してくれる。キャバクラ嬢が着るドレスは新宿サブナードの地下街とかでよく売っている。数千円の安いやつだが、いつも同じやつを着るわけにはいかないので、レンタルした方がよさそうだ。

ドレスはクローゼットにいっぱいはいっていて、早いもの順に取る。女の子が「XXが来たドレスはワキガくせーんだよ!」とか言いながら選んでる。えーん。こわいよ~。

とりあえず初日は、キムラが「詩織ちゃん、このドレスきてみよっか♪」と選んでくれたのを持って更衣室に入る。…あああああ~。とりあえずこそこそメイクして着替える。

「うーん。詩織ちゃん!もっとアイライン濃くしよっか!」

… orz

やっぱ普段の化粧じゃダメだよねえ…。ロッカールームに戻り、おもいっきりメークを濃くする。ラメも塗りまくり。どうだ。ドラアグクイーンぽいような気がしてならない。怖いので一応女の子に聞いてみる。

「あの…私の目、変じゃない?濃すぎない?」

「ん…?いいんじゃん?」

ほっ。

■接客開始!これが水商売だ!
まず朝礼。ボーイが1人ずつ交代で3分間スピーチみたいのをする。キムラもなかなかいい話をしている(が誰も聞いちゃいねええ)。そして、開店!店内に大音量でユーロビートちっくな音楽が流れ出す☆客がいないうちは、女の子は一列に壁際に立ち、ボーイに呼ばれるのを待つ。ボーイは女の子たちをいろんなテーブルに回し、時間が来ると交代していく。

はっきりいって私は接客は下手。
何をすればいいのかわからん。
緊張しまくって何もしゃべれん…。

…私、よく言えばうぶだが、悪く言えばつまらないキャラと化してる?よね?

他の女の子はテーブルを回されて行くうちに、場内指名を取って行くが私はなかなか指名が取れないッ。なぜー!?私可愛くなかったのか…!?←バカ。そもそも指名で入ってる客ならその子を指名するのはわかるが、少し話しただけで気に入られるってすごいよな~。

そのうち、人気キャバ嬢は必ずしも顔ではなく、雰囲気とかいろんな要素で指名を取っていることに気づく。意外と地味な子とか、女の子の中では一言も口を聞かないような陰気な子が客にはわかりやすくべったりで指名をとりまくったりで、面白い。

キャバ嬢は私のようにパートタイムでやっている子と、フルタイムでそれが本業としてやっている子がいた。常に上位を占めるのは、大体フルタイム陣で、彼らは、髪型も、服装も、いわゆるage嬢っぽかった。彼らははっきり言って輝いていましたねー

店の入り口には、彼らの写真を大きく拡大したパネルがあり、プレイボーイなどの雑誌にも載っている。毎日のように同伴や指名でいっぱいなので、彼らは客と一緒に遅れて店にやってくる。ううう。カッコいい!

どのテーブルが誰の客かを示すコンピュータースクリーンがあるのだが、そこが彼らの名前で一杯である。時間単位の売上がリアルタイムで表示され、順位が変動する。

壁際に並んだ女の子たちはその画面を横目でみながら、ため息をつき、自分に声がかかるのを待つ。

くそ…!ナンバーワンになりたい!←負けず嫌い。

■いろんなお客
客はホント色々だった。サラリーマン、自由業、経営者…接待で女も連れて来るグループ…。結構印象的だったのが「自衛隊の客が多かった」ということ。自衛隊の客は大体団体で来て、すごくいい人たちなのだが、そうそうお金があるわけでもなく、比較的真面目で遊び慣れているわけでもないので、美味しい客ではなかった。

■自分の客をゲットせよ!
誰でも初めはフリー客。自分の客を作る為にはとにかく営業電話。とりあえずキャバクラ嬢は名刺をばらまき、名刺を集め、客に電話をかけまくってまた呼ぶことが必要となる。

また、出勤予定日夕方になると、黒服キムラから電話がかかってくる。

「今日大丈夫だよねー?待ってるよー★お客さんに電話してねー★」

自分のチームの女の子のばっくれを防ぐためだろうが、なんだか憂鬱である。だがとりあえず一人も来てくれる予定の客がいないのは鬱なので、必死こいて電話した。はじめはやり方がわからず、「元気ですか~?」なんて電話しつつ、なかなか「お店に来て」と言えないのである。長電話するだけして、また電話するね~って切ったりして、あー意味なし!

■私についたお客さん
そのうちに不器用な営業が功を奏してか、私にもちらほら客がつくようになった。

私につく客は大抵大人しい客だったが、結構ハンサムで真面目そうな感じの客だった。

私の営業スタイルは基本的に清楚&大人しさ&初々しさをアピールするものだった。本来の私は相当さばさばしていて下ネタとかで盛り上がるようなタイプなのだが、ノンケの下ねたは苦手だし男相手にはとにかくガチでうぶなので清楚だと思われるのはお手のもの。

また営業電話でも、「他に来てくれる人がいないのっ詩織を助けて…」みたいなタイプだった。←今考えると相当キモい。

そのうちの一人とかなりいい感じでハマり、私が出勤する時はいつも来てくれるようになった。同伴もしてくれるようになった。お店の近くで夕食を食べて軽く飲んでから一緒にお店に行くのだ。これはポイントが高い。

はっきりいってこれは色恋営業だった(苦笑)高木のテーブルについている時は、背筋を伸ばし目をうるうるさせて見つめ合ってるだけで何も話さなくていい。

そのうち高木はいい気になって手もつなぐようになってきた。まあ触って来るタイプではなかったのでつないでいたが…時々「ぎゅ」とかつかんでくるので、「ぎゅ」っとしかえしたりして、気づくと閉店時間。楽なもんだった。

遠くから見ていた女の子に「詩織ちゃん、高木さんについてる時、完全に二人の世界だよね」と言われたりした。

そんな時もたまにボーイが私を呼びにきて別のテーブルに行かなきゃいけないのだが、高木がずーっと指名を入れ続けてくれている限り、楽なテーブルに戻ることができる。もう壁際で立ちながら呼ばれるのを待つことはないのだ!

高木のおかげで私は一日単位であればナンバー1も取ることができるようになった。終わった後の会合で本日のナンバーワンは詩織ちゃん!と発表される。嬉しかった!

だが、私の太い客は高木1人だけであり、しかも色恋っぽい営業であることは明らかなので、キャバ嬢の中の地位はさほどあがらなかった。基本的に色恋っぽくなく、いかにお客の心をつかみ、お金を使わせるかというのがキャバクラのエラさであるような気がした。

■キャバ嬢の世界
数ヶ月して仕事にも慣れて来ると、キャバ嬢同士で仲良くなってくる。初めは近より難く思えた、トップのキャバ嬢たちも意外と年齢が近いなどのきっかけで話すようになると、実は結構話しやすかった。

終電がなくなった後は、「送り」といって女の子たちを車で送り届けてくれる。その車を待つ間などにいろんな子と仲良くなった。終わった後黒服たちと一緒にバッティングセンター行ったり、ご飯食べたりね。中に一人今も覚えてる子がいる。彼女はさばさばしていて、送りを使うのと、バイクで来るのと半々だった。私もそんな感じだったので仲良くなった。彼氏と同棲してると言っていたので、ノンケだろうなと思ったけど、彼女はどうも雰囲気がビアンぽかった。可愛い顔をしてるしフェミニンなんだけど…「ほら、うち、女にモテるから」とかふざけて言う彼女は面白い奴だと思った。そのうち、近くの席で接客しあっている間に、客の目を盗んでウィンクしあったり、通りすぎる時にお尻をひっぱたいたりするようになった。

彼女、元気かなあ~。

■恋人とキャバクラ
恋人にキャバクラで働いていることは隠していたのだが、ある日とうとう問いつめられてバレてしまった(汗)その日に、彼女は私の働いている店まで着て、店の近くでお客の見送りをする私を見てあまりに違う姿に驚愕したらしい(←今でもたまにからかわれます・笑)仕事があがった後、真夜中3時くらいまでマックで眠い目をこすりながら話し合いをしたが、結局彼女も同じ店で一緒に働くことになった(爆)

高木と見つめ合ってときめき営業をしている私をみて、彼女は激ウケしていた。

そのうち、男性と話すのにも慣れてきて、キャバクラにも飽きてきた。目標としていたお金もたまったので、彼女が一緒の店にきてから1ヶ月くらいで辞めてしまった。

もし、あのとき、キャバクラに目覚めていたら、今頃age嬢の看板モデルとして一世を風靡していたかもしれないのに、本当に残念である。

ちゃんちゃん。
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  • 2009/07/17
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  • 2009/07/21
Re: age嬢になりそこねた私
age嬢よりドキュメンタリー作家の才能があるかもよ。(笑)
  • 2009/10/31
  • 通りすがる者
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すらすらと読みやすかったよ。
  • 2010/04/30
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