お勧めゲイ系ラブコメ映画『 The People I've slept with』の感想

今日はお勧め映画を教えます。

The People I've slept with



あらすじ:「アバズレとは、男性の貞操観念を持つ女性のことである」-ゲイの親友ガブリエルと一緒に夜遊びするのが大好きなアンジェラは自他共に認める「ヤリマン」。飲みに行ってはいい男をひっかけ、一夜のアバンチュールを繰り返し楽しんでいた。そんなある日妊娠していることに気づいたアンジェラ。だが父親が誰かわからない!親友のガブリエルと一緒に「父親探し」を始めるアンジェラは「父親候補」の一人と本気の恋に落ちるが…。

公式サイト:http://www.thepeopleivesleptwith.com

この映画自体をタグをつけるとしたら、「ラブコメディ」、「ゲイ映画」あとは「アジア映画」というタグがつくことでしょう。実際、この映画は今現在まで、主にクィア系とアジア系の映画祭で多く上映されてきました。

そして、映画祭以外の一般上映は一週間という限られた期間で、ロサンゼルス、サンフランシスコ、サンノゼの都市で行われました。私はロサンゼルスの一般上映に行ってきました。ゲイの友人がこの映画の製作にかかわっていることを知っていたのと、以前から映画祭などで観た友人から「すごくいいよ!」という事前評を聞いていたからです。

結論。よかったです。見るべき!私はゲイ系映画には異様に甘くなってしまうという癖があるのですが、それを差し引いても、もし来年以降どこかでこの映画をみる機会があったら是非観てみて欲しいと思います。

映画のストーリー自体は、「父親探し」というプロットや、ノンケ女とゲイの親友や、いざとなったら結婚して一緒に子育てしようね★という設定など、正直いって、「どこかで聞いたことがある…?」というありふれたものなのですが、それでも細かいディティールや、テンポのよい展開で、飽きさせずに話が展開します。恋愛ものとしては、メインとなるラブストーリーのひとつに、やや深みが足りないような気もしますが、それでも、単純な「運命の人」を見つけてめでたしめでたしのお気楽ラブストーリーではないというところが気に入りました。

私は、運命の人と知り合ったら自動的に夜遊びがやむという方程式を信じていません。運命の人と知り合って、自分が好きなのはこの子だ!と思っていても、そういう愛情とは別に、夜遊びには夜遊びの楽しさはあると思うし、暗がりで名前も知らないホットな女の子と踊るのは楽しいことなのです。この意見に賛同しない人がいることはわかっています。世の中にゲイもいればノンケもいるように、この気持ちがぜんぜんわからない人もいれば、少しはわかるっていう人もいることでしょう。

誰か相手と「同一の経済単位にはいる」なり、「相手以外とは性的行動を取らない」ということは、誰かを愛することから自動的に導き出される帰結ではなく、相手との「契約」なのです。その契約=コミットメントをする覚悟があるかというのは、相手に対して魅力を感じるか、恋に落ちられるかというようなレベルの話とはまったく異なり(このフェーズの話は、自分の意思でコントロールできる問題ではなく、運を天にまかせるようなものだと思う)、自分の意思で決めることだと思っています。

ガブリエルは二人ともこの映画の初めではその「決心」ができていないのですが、ストーリーを通じて徐々に変化していきます。といっても、「夜遊びをやめて普通にパートナーとコミットする」を目指すことが唯一のライフコースとして設定されているわけでもないです。恋愛がらみのどたばた劇を通じて、登場人物たちが自分の生き方を見つけていくというのも、本当にありがちなのですが、かなり笑って泣ける物語です。

■ゲイ系
ゲイ映画のみとしてみられることは、この映画にとっては本位なことではないかもしれません。実際メインの話は、ノンケだし。でもこの映画は超ゲイです!でも、キュートなゲイの子が出てくるので是非みてみてほしいです。思わずぐっと泣けるシーンもあります。

確かに、私は、ゲイ映画に弱くて、正直、つまらないものでもすべて好きになってしまうところがあるのです。が、そんな中でも、「ノンケ女とゲイの友情もの」および「思春期の女子の恋愛もの」のタグが付く映画については、かなり厳しい目で見る傾向にあります。もちろん、これら二つのタグがつく映画でも、素晴らしい作品はありますが、がっかりさせられることが多かったのも事実。でもこの映画はそういう意味ではご安心。セクシャリティ問わず楽しめる映画だと思います。

■アジア系
「アジア系」というカテゴリーの持つ意味合いや重要性が私にはよくわからない部分があったりする。それは「アジア系」というアイデンティティを持つ必要が薄かった日本で生まれ育ち、また既にアジア系コミュニティが、先行する移住と活動の下地を作ってくれているロサンゼルスという街に引っ越してきたという恵まれた環境が強く影響しているでしょう。

だが、現実をみればアメリカにおいて、やはりアジア系は人種的マイノリティ。メインストリームの表現においては、アジア系の表象は、ステロタイプに満ちたスパイスとしての「脇役」であることがほとんど。アジア人としては、見ていて違和感を感じることも多くありません(Lの世界におけるアジア系の出演を思い出してください!)。

そんな中、政治においても、ビジネスにおいても、エンターテイメント業界においても、アジア系アジア系のビジビリティを向上させようという活動は常に行われています。それらの活動の上に、この「アジア系が暮らしやすいカリフォルニア」というのが存在しえたのであり、これを自明のものとして、当然のごとくとらえてはいけないと思います。この映画も、監督を初めとする作り手の多くがアジア系当事者であり、アジア系の団体からのサポートを受けていました。

ゲイ系&アジア系ということでは、NYの中国系コミュニティを描いたレズビアン映画『素顔の私を見つめて…』を思い出す人もいるかもしれませんね。実際、『素顔の私を見つめて…』でヒロインの一人を演じていたLynn ChenがThe People I've slept withにもでています。

あと、Archie Kaoが、かっこいいです。イケメンすぎっ!初めて知ったのですが、CSIにも出てるんですね。ぶっちゃけ、アメリカでウケるアジア系の女の子像って、私はピンとこなくて…。男の子の方が素直にかわいいなって思えました。

というわけで、日本の映画関係者の皆さん!The People I've slept withは面白いです!是非上映して下さい!この映画が日本の観客にも紹介されることを心の底より祈っています。
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