「LGBTはベトナムの伝統に反する」「レインボー・フラッグは政治的」リトルサイゴンの旧正月パレードにまつわる騒動

新年快樂!

Dragon_in_Chinatown_NYC_Lunar_New_Year.jpg

By Patrick Kwan from New York City, USA (Dragon in Chinatown NYC Lunar New Year) [CC-BY-2.0], via Wikimedia Commons

今日は旧正月。英語ではLunar New YearとかChinese New Yearと言うが、LAでは中国系にかぎらず多くのアジア系が「新年」を祝っている。

そんな祝賀イベントの一つが、パレード。チャイナタウンで行われるドラゴンパレードは多くのパフォーマンスがあり、見物客も多い。
このドラゴンパレードにはアジア系クィア団体も毎年参加している。私はLAプライドのパレードと旧正月のパレード両方歩いたことがあるが、この二つはかなりノリが違う。

まず、プライドのパレードは、既にゲイ・パレードであることは前提の上で、「アジア系」「移民」などという立場から存在感を主張する感じ。それに対して旧正月のパレードは、ほぼ全員がアジア系で、年配の人や家族連れも多いようなところで「私たちはゲイです!」という感じ。

どっちにしろ自分はそこではマイノリティなんだけど、なんとなく肌で受ける感覚が違う。

自分の観測だと、アジア系の家族は決してゲイフレンドリーとは限らない。もちろん「勘当!」っていうような話はあまり聞かないけど、「勘当を恐れて親に言えない」とか「カムアウトしたけど、親が彼女を認めてくれない」とかって話は結構よく聞く。ゲイにかぎらず、LAのアジア系の親のステロタイプは「子どもに厳しい」せいもあると思うけど。

オープンなゲイの人が政治家やテレビにもいっぱいいて、ドラマや映画にもゲイがいっぱい出ていて、学校にも企業にもクィアのクラブがあって、差別は法律で禁止されていて、同性婚も可能!そんなカリフォルニアの土地柄を考えると「そんなに親に言えないんだ」っていうのは私にとって発見でもあった。←アメリカだから皆オープンに違いない!って思い込んじゃってたのね。

要は、アメリカの世論は、かなり民族や文化によって分かれていて、メインストリームで「世論」とされるものと、民族グループの中での「常識」はかけ離れていたりするってことなんだけど。

あと、メインストリームの団体が繰り出すキャンペーンは移民が多くを占める「アジア系家族」には響きづらいというのもある。例えば「ゲイの家族の会」みたいな団体があるけれど、そこに実際に行くと白人が中心だったり、英語でのコミュニケーションが中心だったりして、普段母国語メディアにどっぷり使っている第一移民世代はそういうところに帰属感を覚えづらい。「カムアウトできない」と悩んでいる子どもは「あんなところにXX語しか話せない自分の親を連れていけない」みたいになる。

そんな中、アジア系のクィア団体は、アジア系の伝統を重視したアプローチの方法を模索したり、伝統行事の中に入り込みながらセクシャルマイノリティの可視化のために努力している。

旧正月のイベントに合わせたクィアグループの参加もその努力の一環である。

ところで、今年はウェストミンスターの「リトル・サイゴン」で行われるベトナム系住民による旧正月イベントTetパレードに
オレンジカウンティにあるベトナム系クィア団体「ベトナムレインボーオレンジカウンティ(Viet Rainbow Orange County 以下VROC)」の参加が認められたことが話題になっている。

もともとウェストミンスター市が運営していたこのTetパレードにVROCは参加していた。しかし、市の予算カットのためパレードの運営ができなくなり、パレードは指摘団体の運営に変更になった去年はクィア団体の参加は認められなかった。

「LGBTであることはベトナム文化の一部ではない」というのがその理由!

参加を拒否されたVROCは法廷闘争に訴えたが結果は敗訴。その後VROCはGLAADや地域のメディアに働きかけ、ネット上の署名活動を展開するなど様々な方法でパレード参加のために活動してきた。

今年は、クィア団体が「もし参加が認められないのならパレードの開催許可を出さないでほしい」と市に働きかけていたが、結局去年の十二月にパレードは許可。

「私的に催されるイベントは、憲法で保障される表現の自由で守られているため、そこに誰が参加するべきか市が決めることはできない」というのが理由。


結局クィア団体の参加は可能になったが、ベトナム文化センターで行われたTetパレードの運営会議で行われた投票では、51人が賛成、36人が反対、そして10人が棄権した。まだまだ反対票は多いし10人も棄権していることは、この地域でクィア団体が地元の集まりに公然と参加することがまだまだ難しいことを表していると言える。

更に、規則によって「レインボーフラッグ」「平等」などの旗を掲げることは禁止。←LAのチャイナタウンで行われるパレードではこれらの旗を持って歩いている。

これは、レインボー・フラッグに限ったことではなく「ベトナムの文化をたたえ促進するもの以外の、政治的にみられうるあらゆる旗、制服、フェイスペイント、音楽、そしてジェスチャーなどが禁止されている。←とりあえず皆で洋服の色を揃えて全体的にレインボーっぽく見える、とかそういうのは可能かと。

この規則の趣旨は、パレードは文化的なイベントであり、政治的なイベントではないから、ベトナムの歴史上論議を呼ぶような共産主義の旗やナチスの旗などを持ち込まれるのは困るということらしい。しかし、レインボー・フラッグはそのような政治的に論議を呼ぶ旗と同じなのだろうか?

これでは一番の目的である「セクシャルマイノリティ可視化」があまり果たされないため、がっかりしているアクティビストも多い。

「完全な抱合と平等のための戦いはまだ終わっていない」VROCの共同創設者のニューエンさんは語り、パレードの主催団体に、規約の詳しい説明を求めている。

同じ日にはLAのチャイナタウンでもドラゴンパレードが行われるが、VROCに道端から声援を送りたい人は是非下記に集まって下さい。万が一のブーイングやバッシングがあった時のカウンターの準備もしておきたい。

都合がつく方はぜひどうぞ。

2014年2月1日8:30-13:00

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ちなみに、リトルサイゴンのモールでは超本格的で美味しいベトナム料理が食べられます!(英語通じづらいけどなんとかなる)パレードを見て旧正月気分を味わったら、本場のベトナム料理を楽しんでください。

Asian Garden Mall
near Street, Westminster, CA 92683

http://www.ocregister.com/articles/federation-596023-members-parade.html
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